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はなさんの西の京さんぽ

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世界遺産の薬師寺や唐招提寺など、名刹が並ぶ「西の京(にしのきょう)」。
奈良時代、平城京の西部だったことからそう呼ばれる、静かで味わい深いエリアです。

そんな西の京を、奈良好き・仏像好きで知られるモデルのはなさんが、おさんぽ。

東塔で話題の薬師寺とその周辺スポットを巡る、はなさん流「西の京の素敵な過ごし方」をご紹介します。

(聞き手・文/ならめがね編集部)

セクシーな美仏と久しぶりの再会!

世界遺産・薬師寺にやってきました。
私にとって薬師寺といえば、大学の授業で習った薬師三尊のイメージが強いお寺。
今日は、思い入れのある仏さまと久しぶりにお会いできるとあって、ワクワクです!

薬師寺は天武天皇の時代に病気平癒・国民の健康を願って建立されました。写真は薬師寺の正門にあたる南門。門越しに東塔と西塔が見えます
南門の先にある中門。線香をお供えして煙を浴びました!

中門をくぐると、正面に金堂が見え、向かって右手に東塔、左手に西塔がそびえています。
まずは金堂へ。

ご本尊は、人々の身心の健康を守ってくださる仏さま、薬師三尊像(国宝)です。

金堂
ご本尊様にご挨拶

大学の授業で最初の頃に習った仏像が、こちらの薬師三尊像でした。
当時学生だった私にとって、脇侍の日光菩薩(にっこうぼさつ)・月光菩薩(がっこうぼさつ)があまりにもセクシーで驚きました!

仏像って、こんなに色気があっていいものなの?
お坊さんも毎日こんなセクシーな仏像の前でお経をあげていたら、逆に煩悩だらけにならないんだろうか?って (笑)

久しぶりのご対面に思わず笑みがこぼれます
薬師三尊像(白鳳時代作)。写真左奥から、月光菩薩、薬師如来、日光菩薩(写真提供/薬師寺)

私はこの日光菩薩・月光菩薩を見て、仏像には日本離れした肉感的な表現というものがあることを知りました。
そう、私の仏像に対する概念を変えてくれた仏さまでもあるんです。

薬師寺のお花といえば蓮。6月下旬~8月中旬、見事な大輪を咲かせます(2020年6月撮影)
私のマストアイテム・双眼鏡。これでじっくり鑑賞します!

今日こうやって実際にお会いしても、お肌が艶やか。本当にきれい。 日光菩薩・月光菩薩は、曲線がとても美しい仏さまだと思います。

~わたし流、仏像の見方~

まずは仏像にご挨拶をして、自分の好きな仏像の見え方の角度を探します。次に双眼鏡を使ってディテールを見ていきます。金箔や彩色、模様が残っていることもあるので、じっくりと。双眼鏡を逆に使うのもおもしろいですよ。仏像がすごく小さく見えて、仏像と自分との距離感を実感します。仏像は実は遠い存在なんだって(笑)

薬師寺のお写経を体験!

ご本尊をお参りした後は、お写経道場へ。
“薬師寺といえばお写経”と言われるほど有名なので、奈良で一度してみたかったんです!

境内にあるお写経道場
般若心経1巻2000円

薬師寺のお写経は「お写経勧進」といって、お堂を復興するために昭和43年(1968)から始められたそうで、今まで奉納されたお写経の数は、なんと800万巻!
それらのお写経勧進によって資金が集まり、金堂をはじめ大講堂や西塔などが復興されました。
人々の想いがこもったお写経は、復興したお堂に永代供養されます。

この日は奈良で買ったシカの靴下でした(笑)
心を落ち着かせて、1文字、1文字ていねいに

これまで般若心経って、お経だけ聞くと、すごく難しそうな字が使われているのかなと思っていました。
でも、こうして書いてみると、1文字1文字は普段の暮らしの中で使う文字だったりするんですね。
そういった発見も新鮮!

あれ?きれいに書きたかったけれど、やっぱり書き癖がにじみでちゃう…

字が乱れてしまったのは、煩悩の現れ?何かがダメだ自分(笑)
ああ、もっときれいに書きたい。
私もいつか、無の境地になりたいな(笑)

薬師寺のお写経は、自分と向き合う心静かな時間でした。

~薬師寺お写経のポイント~

お写経は郵送でもOK。薬師寺まで直接行けないときなどは、おうちで書いて返送すればお寺に納められますので、自分のペースでお写経してみてはいかがでしょうか。おうちに墨と筆がない方は、鉛筆でも大丈夫です。おすすめは「4Bの鉛筆」だとか。芯がやわらかくて書きやすいそうですのでお試しを。

ついに姿を見せた奈良時代の美搭

薬師寺の今年一番のトピックスといえば、国宝・東塔。
2009年から10年以上かけて大修理が行われてきましたが、昨年、作業のために塔全体を覆っていた覆屋(おおいや)がついに外され、優美な姿を再び見ることができるようになりました(解体修理事業の完了は2021年春の予定)。

国宝・東塔。そのリズム感ある建築美から「凍れる音楽」と讃えられます
薬師寺のお坊さんも使っているというオリジナルトートバッグ「東塔」。かわいくって買っちゃいました。「水煙」の柄もあります。各1500円

東塔は、薬師寺の創建当初から現存する1300年以上前の建物です。
僧侶の根来穆道(ねごろぼくどう)さんに、今回の大修理に関する興味深いお話を、いろいろお聞きすることができました。

実際に東塔を見ながら説明してくださる根来穆道さん。背景に写っているのは東塔と対を成す西塔です

驚いたのは、屋根の反りが重みに耐えかねて下がっていたというお話。
「屋根が下がりすぎると、木と木の組み合わせがずれて、部材が割れてしまうこともあります。そこで今回、少しだけ屋根の反りを上げているんですよ」と根来さん。

え!そうだったんですか?

「修理前と修理後の屋根の写真を見比べると、反り具合の違いがわかるかもしれませんね」。
根来さんによると、例えば大池など、離れた場所から見た方がわかりやすいそうです。

大池(奈良市七条)からの遠望。左から金堂、西塔、東塔。奥に見えるのは若草山(2020年6月上旬撮影)
まるで宝塔を捧げ持つ毘沙門天みたい!?東塔を手のひらにのせて記念撮影も

~東塔大修理の舞台裏~

長い歴史の中で、東塔の全面解体修理を行ったのは今回初めて。心柱の下から4~5mくらいのところに、シロアリによる大きな空洞ができていたので、削ったり、根継ぎ(木を差し込んで)したりして補完。また東塔を支える基壇が西塔のそれより低かったため、今回の大修理で、西塔の高さに合わせて基壇を80㎝高くするそうです。

薬師寺は私にとって、仏像の勉強を始めた学生時代を思い出すお寺。
ここに来るたび、嬉しい驚きや新しい学びに出会えます。

次ページ 『薬師寺周辺のおすすめスポットへ』
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2021年7月5日「薬師寺編」公開

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